サブスリーのトレーニング方法、その3(ガチユル走)

サブスリーを目指すための練習方法として一昨年当たりから取り入れている練習法がガチユル走です。

これは筑波大学鍋倉教授が提唱している練習方法でガチは1kmの全力走、ユルは少しゆっくり目のペースで走るものです。

具体的には

ウォーミングアップ 1km

全力走(ガチ)   1km

レスト(休憩)   3分

全力走(ガチ)   1km

緩めのラン(ユル) 7km

の合計10kmの練習です。

ガチ2本の間は3分ほど休憩はありますが、10kmで終わるので練習時間としては短めと言えると思います。

しかし、短時間ながら強度が高く、全力走をやるのでスピード練習にもなる上に、この練習自体はスタミナ練習になるので、非常に効率的な練習です。

 タイム設定は、ガチのタイムはフルマラソンの1km当たり想定タイムからマイナス1分。ユルの方はプラス1分という設定として紹介されているのですが、これはサブフォーくらいまでのタイムならいいのですが、それ以上のタイムだとちょっと応用が必要です。

フルマラソンサブスリーの場合、1km4分16秒なので、そのまま当てはめると

ガチ 3分16秒

ユル 5分16秒

となってしまうからです。

初回で触れたダニエルズのランニングフォーミュラではフルマラソンサブスリーで走ろうとすれば、1kmのレースタイムは3分15秒なのですが、これはレースに向けて準備をして走った場合のタイムですから、練習で走る目標タイムとしては早すぎます。

また、逆にユルの方については1km5分15秒となると遅すぎてしまい、トレーニングにならないか、効果があまりないと思います。

ですから、自分の場合はアレンジを加えていて、まず距離については

ウォーミングアップ 2km

ガチ(キロ3分25秒)1km×2本 

ユル(キロ4分40秒)7km以上(後半はビルドアップ)

としています。

まず、ウォーミングアップですが1kmというのは短すぎるので距離を伸ばします。

もちろん、ストレッチやアップジョグなど入念にやってスタートすれば1kmでも足りるのでしょうけれど、それでは時間がかかってしまいます。

ですから、ウォーミングアップの距離を伸ばして、その中で動きづくりや短距離ダッシュを入れて体を温めていきます。

だいたい、途中で休憩を入れながら2kmを12,3分で走ることが多いです。

次の1kmはガチ走で3分20~30秒ペース。

これはダニエルズのランニングフォーミュラでの練習での1km当たりの最速タイムが3分26秒とされているところからも整合します。

この時は、全力走という設定で走りますが、本当に全力を出し切って走ってしまうと次の練習ができないので実際の感覚として92~3%くらいで走ります。

そうすると体調や天候によりますが、サブスリーが達成できるだけの走力が十分にあれば設定したくらいのタイムにおさまると思います。

1本目を走り終えたら3分休憩して2本目。

休憩は完全休憩なので、走り終えたら30秒ほど歩いたら後は座ったりストレッチをしたりして呼吸を整えます。

2本目は1本目より疲労はあるので、イメージとしては少しペースを上げて全力の95%くらいの感覚で走ると大体、1本目と同じくらいのタイムになるかな、というのが自分のいめーずです。

2本目の後はレストはないので、走り終えたら一旦、時計は止めるものの汗を拭いて体勢を整えたらユル走をスタートします。

休憩、とはいえないくらいで、だいたい10~20秒前後くらいだと思います。

ユル走は最初はガチ走を終えたばかりで苦しいですが、かなり早いペースで走った後なのでペース感覚がつかみにくく、意外に速く走ってしまいがちです。

が、当然あまり飛ばしすぎてはもたないので、そこそこに抑えて4分40秒を目安に走ります。

そして、徐々に呼吸が落ち着いてペースもつかめてくるだろうと思います。

すると、4分40秒くらいであれば徐々にペースに余裕が出てくると思います。

 

そこで徐々にペースアップしていきます。

どのくらいまでタイムを上げるのかは、ユルを何km走るのかによりますが、基本的にはペースは落とすことがないように走ります。

最短のユル7kmであれば、4分40秒台で入って3kmくらいは、その前後で走っていくものの呼吸が落ち着いてくれば徐々にペースを上げていきます。

距離が短いので目安としては4kmから1km毎に5秒ずつくらい上げていくくらいのつもりで走りますが、余裕があればもう少し上げていきます。

一方、スタミナをつけるためや時間的に余裕があってユルを長い距離走る場合には、呼吸が整うまでは4分40秒くらいで走り、その後も4分30秒台でペースを刻んでいくようにして走ります。

この時、徐々にペースは上げるもののオーバーペースには注意します。

20kmのビルドアップ走の場合には、最後は1km4分切るくらいまでペースアップしますが、前半で1km×2本の全力走をしているので、後半にはどうしても影響が出てきます。

しかし、前半の全力走のおかげで体は温まっているので意外と中盤はペースを上げて走れたりしますが、それでは最後まで持たないと思います。

ですから、ペースを上げれる感覚があっても、そこを抑えてイーブンで走り、残りが短くなったところでペースアップをします。

 

こうして短いと1時間以内、長くても1時間半くらいで終わる練習ですが、スピードとスタミナと両方に効果のある練習として重宝しています。

ただ、走り終わった後のダメージは同じ距離のペース走やビルドアップ走に比べると多いので、休養を含めた練習計画の中でうまく組み込んでいくことが必要な練習なのかなと思います。