箱根駅伝2022年復路
往路を終えた箱根駅伝。
青山学院大学が全区間はまった走りでダントツの往路優勝だった。
非常に選手層が厚く、激走はなくても選手がそれなりに実力が発揮できれば、優勝に近いと思われていたのだが、結果としては区間賞はない一方で全員が安定した成績を残すというチームとしては理想的な形だった。
総合優勝に関しては、ここまで差が付くと興味を失うレベルなのだが、復路だけで考えると鈴木選手を温存している駒沢大学と28分台の選手を軒並み残している順天堂大学が気になるところだ。
しかし、普通に走れば逆転は考えにくいくらいに差が開いてしまっている。
もし、ドラマがあるとすれば青山学院大学の選手にブレーキがあった場合だろうが、果たしてどうなることか。
箱根駅伝2022
今年は、年始にブログを書いて以降は全く更新しない状態になってしまった。
コロナもあって、あまりモチベーションが上がらなかったということもあるかもしれない。
現時点、大会への参加予定もなく、練習量もあまり多くないのが実情だ。
また、これまでに参加した大会も 2 月のハーフマラソンと 11 月の激坂最速王決定戦のみである。
そして、11 月の大会を終わってからは次のエントリーも悩んでいる状態で、これが 2 年近く続いている状況で、先の見通しが持ちにくい。
最近は、オミクロン株による感染再拡大の懸念されており、先行きの不透明さが増している。
そんな年末を迎えて、楽しみなのが来年の箱根駅伝だ。
戦国駅伝と言われて久しいが、自分が見る限りでは事前の予想はこれほど難しい大会は、なかなかないのではないと思う。
しかし、他の大学も見せ場を作ってくれそうで楽しみだ。
ということで、事前予想として思うところを少し書いてみたい。
まず、全体的な話としては、昨年もそうなったのだが、一区から強い選手が集まっており、序盤から激しい争いが予想される。
昨年は、一区では思わぬスローペースになってしまったが、今年はどのようになるのかで全体の展開が大きく変わってくるような気がしている。
さて、大学ごとに見ていくとしよう。
まず、 大本命 の 駒沢 大学 に つい て 。
1区に唐沢選手、2 区には田澤選手と前半型のオーダーを組んできている。
鈴木選手などの主力選手が温存されているので、それらの選手の区間配置かどうなるかによってかなり変わってくるがかどうなるかによってかなり変わってくるが、他の大学が往路重視のメンバー構成で来ているため、これに対抗してくるのではないかと思う。
ポイントは、前回は5 区だった鈴木選手の区間配置ではないかと思う。
もし、鈴木選手以外で山を登る。選手がいて力を発揮することができたら、平地での選手層は他の追随を許さないレベルにあるので、意外な大差となる可能性もあるかもしれない。
次に、青山学院大学について。
選手層が厚く、登録 16 人が全員1万 m 走28 分台というタイムを持っており、総合力では駒沢大学よりも上という評判もある。
ただし、絶対的なエースがいないため、他の大学が前半にエースを固めてくると、ある程度リードされる展開にはなってしまうんだろう。
そのため、どのくらいまでリードされるのが想定内なのか、冷静な試合運びが求められる。
去年のようにもしどこかでブレーキする選手が出て、思いの外差がついてしまった時にリカバリーできるのか、というところもやや気になる。
そのような失敗がなく、10 人が普通に走りきることができれば優勝はかなり近づくのではないかなと思う。
目安としては前半を終えて駒沢大学とは2 分以内、他の大学は相手によるが 3 分から5 分以内であればぎりぎり逆転圏内ではないかと思う。
この 2チーム以外で気になるのは、筆頭は東京国際大学だ。
おそらく学生陸上会では、現在最強のヴィンセント選手を擁しており、ここで大きな貯金が期待できる。
さらに、1区には山谷選手をエントリーしており、ここで貯金ができるようだと2区までで、かなり大きな貯金ができそうだ。
そして、3区には丹所選手は入ってくると言われていて、ここでも差を広げることができれば2位以下を大きく突き放すことができるだろう。
駅伝ではリードを取ると自分のペースで走ることができるので、もしかしたら前回の創価大学の再現があるかもしれない。
弱点があるとすれば、山登り、山下りに不安があることで、ある程度の貯金ができたとしても、ここで吐き出してしまう可能性がある。
逆に言えば、それまでの貯金を大きく取り崩すことがなければ、かなり良い位置につけることができるのではないだろうか。
次に、去年あと一歩で優勝を伸ばした創価大学。
今年も往路は昨年と同じメンバーが3人エントリーされており、その再現を狙うことになるだろう。
ただ、前回は1区が混戦であり、そこで良い位置につけられていたことが好結果に結びついていたと思うので、まずはスタートから出遅れないことが絶対条件だろう。
すでにエントリーされているメンバーを見ると、1万 m28 分台前半の記録を持っている選手が多くいるので予想外にハイページになることも考えられる。
そこで1 分以上離されてしまうと、かなり苦しいことになるのではないだろうか。
逆に、2区までに駒澤大学、東京国際大学と大きく離されないでついていけていれば、島津選手、三上選手のところで逆転する可能性は十分にあると思う。
そして創価大学と似たようなレース戦略になりそうなのが東洋大学だ。
前回は一区で児玉選手が粘り続いて松山選手が区間 4 位で順位を押し上げ、そこから粘って最後に山で宮下選手が順位を押し上げて往路で2 位に入った。
しかし、後半は選手層が薄く、順位を伸ばすことができず、駒沢大学に逆転されてしまった。
今回も児玉選手、松山選手、宮下選手は同じ区間にエントリーされており、前半は同じような展開を考えているだろう。
スーパールーキーと呼ばれる石田選手はどこで使うかをポイントにはなると思うが、前半に使ってくれば往路優勝も見えてくるのではないかと思う。
ここまであげた東京国際大学、創価大学、東洋大学は完全に前半型のオーダーを組んでいるため、後半は力が劣る。(東京国際大学は、丹所選手。東洋大学は石田選手を温存する可能性はあるけれども。)
そのため、選手層が厚いとの大学に対して、2 分以上の差をつけることが総合優勝には必要だろう。
ここまでなら、大学は何となく戦力が読めるのだとわからないな。と思うのが、早稲田大学と順天堂大学だ。
まず早稲田大学は1万 m持ちタイムが 27 分台の選手が 3 人もいる。
しかし、このうちの 2人 ダブルエースと言われる。太田選手と中谷選手は駅伝ではなかなか力が発揮できていない印象がある。
おそらく今回は中谷選手が2 区に太田選手がすでにエントリーされているが、 3 区となるのだが、大学最後の駅伝でどこまで走れるのか?最後に実力を発揮できるのか?これによって早稲田大学の結果は大きく変わってくるのではないかと思う。
また、早稲田大学に関しては山登り、山下りに関して計算が立たないというところも読みにくい点だ。
ここである程度結果を残してくれる選手は出てくると順位は上がってくるんだろうと思う。
ということで、山下りを終わった時点で後続と一分以上さを開くということができていれば早稲田大学の優勝があり得るのかなと思う。
次に順天堂大学だ。
どうしてもオリンピアの三浦選手が注目されてしまうが、他にも良い選手が揃っている。
そして、それらの選手が今のところは控え登録になっていて、どこに入ってくるのかが読みにくい。
往路では2区は、ほぼ間違いなく当日変更してくると思うのだが、去年2区を走った野村選手か?それとも三浦選手なのか読むのが難しい。
また、事前の予想では山登りには四釜選手という予想もあったが激坂王で8位に入賞した神谷選手が登録されているので、このまま走ることも考えられる。
いずれにしても今のエントリーを見ている限り、後半にも主力選手が複数名残ってくる可能性は高いので、気温が下がってスローペースになり差がつかないようなレース展開になった場合、復路で順天堂大学が躍進するという可能性もあるのではないかと思う。
総合優勝のためには、山下りは終わった時点で駒沢大学青山学院大学と競い合っているくらいの位置にあれば可能性はあるんじゃないかと思う。
以上、ツラツラと書いてきたが、学生のレースなので思わぬ展開が待っているのも箱根駅伝だ。
いい意味で予想を裏切る熱戦を期待したい。
製品レビュー
お題「#買って良かった2020 」
すっかりと間が空いてしまったが久しぶりに見たらお題日記が、このブログ向きだったので、ちょっと記事を上げてみることに。
今年、買ったもので良かったなというのはガーミンのフォアアスリート245や骨伝導イヤホンのAfterfshokz Aeropex などもあるが、それはいずれ触れるとして今回はモンベルのクロスランナーパンツについて。
もちろん、人とはちょっと違う視点でというのもあるけれども、冬用にと思って久しぶりに長ズボンのランナーズパンツを買ってみたら非常に良かったので驚いた。
まず、大前提として筆者はランニングパンツは基本的には短パン、真夏になると本当にエリートランナーが履くような短いものを使用し、春秋冬は一般的なランニングパンツとして皆さんがイメージするようなものを履いている。
冬は防寒対策として、これに加えてタイツを履いたり、レッグウォーマーを付けたりして調整しているが、長ズボンは滅多に履かなかった。
理由としては単純に暑いからだ。
北国ならば別だろうが筆者が住む愛知県は深夜、早朝ではない限り氷点下になることは少ないため冬場の日中や夕方にランをするのであれば気温は一桁前半から10度程度であるため長ズボンを履くと最初はいいが途中から熱がこもってしまうという問題が合ったからだ。
ただし、タイツとランニングパンツだけだとウォーミングアップ、そして走りだしてから10分から20分くらいは寒いという問題はあった。
だが、そこはある程度、着脱可能なネックウォーマーなどで温度調節をすることとして下半身は耐えるということが多かった。
そんな中、普段から愛用しているモンベルの防風ジャケットの痛みが激しくなってきたので新しいものを買いに行った時に、ふと目に留まったのがクロスランナーパンツだった。
見た目はモンベルなのでシンプルデザインであるがストレッチ性が良さそうであり前面が防風透湿性があり、後方は蒸れ防止の素材になっているということであり、さらに内側に保温素材がある。
履いた時には温かく、しかしながら走り出すと熱がこもらないようになっているので気温としては一桁前半から10度代前半くらいまで対応してくれている。
まだ、試していないが走るのであれば氷点下もマイナス3度から5度くらいまでならば対応してくれそうであり、対応温度の幅が広いのが、最も大きい。
もちろん、ランニング用のパンツであるので伸縮性もあって走っていて邪魔になる感じはないので、フィット感も良い。
全体としてレベルが高くまとまっていて不満な点がない。
決して価格は高くはないが満足度の非常に高い製品であった。
長ズボンタイプのランニングパンツを買ったことがないので、そういう前提ではあるが、これからちょっと他社製品も見てみようと思うなど、ちょっと考え方を変えさせられる製品という意味では、2020年で1番気になる製品だった。
ランニングギア
最近、コロナの影響もあって、ランニング用品を色々と買ったので、そのうちレビューをしてみようと思いますが、その前にランニングをしていくのにどんなものが必要なのかと考えると意外とあるな、と思いました。
もちろん、絶対に必要なのはウェアと靴だけなのですが、そこだけでも掘り下げると色々とあります。
とりあえず、これからランニングを始めようという人もいるかもしれませんから全体的に軽く触れてみたい思います。
・ウェア
絶対に必要なものです。
なければ捕まります。
が、細かく見ていくとかなり色々とあります。
普通はシャツ、ズボン、靴下、防寒の時はウインドブレーカーやタイツが一般的だと思います。
しかし、細かいものではアームカバーやレッグカバー、手袋、ネックカバーなどなど。
アームカバーなどは防寒目的ですが、筋肉を押さえて疲労を防ぐためのものもあります。
・シューズ
これも絶対に必要と言って良いでしょう。
アベベビキラのように、裸足で走るのと怪我するでしょう。
靴も種類が色々あるので、履いて試すのが一番なのかな、と思います。
・帽子
ウェアに含めようかとも思いましたが、ちょっと違うのかな、と。
暑さ対策だけでなく雨対策にも使えます。
・ランニングウォッチ
本格的にランニングをやるならGPS付きがやはり良いです。
最近のものは、心拍を測定してトレーニング効果を確認できたり、高機能だとオススメペースを作ってくれたり、地図でナビしてくれたりするものまであります。
使いこなすには、それなりに知識が必要ですが。
・ポーチ、バッグ
ランニングの際に物を持ち歩くのには、どちらかが必要です。
スマホと鍵を握りしめて、というのは大変です。
スマホと鍵と小銭くらいならポーチで良いですが、ドリンクなどを持っていくなら、ランニングバッグがあった方が良いでしょう。
ポーチでペットボトルなどを入れられるものもありますが、あまりおすすめはしません。
・イヤホン
走りながら音楽を聴く人は多いと思います。
ということでスポーツ用のイヤホンが欲しいとこですが、予算に応じて色々とあります。
最近のスマホはイヤホンジャックがないものも多いので、Bluetooth接続できるものが良いでしょう。
また、ランニングの時は外の音が聞こえる方がいいので、外部音の取り込み機能があるか、耳を塞がない骨伝導イヤホンがオススメです。
・サングラス
晴れた日中に走るなら、あった方がいいと思います。
やはり眩しいと信号や路面の状況が見にくいこともあるので、サングラスをしていた方が安全で快適です。
また、紫外線から目を保護するということもありますが、色が濃いサングラスは瞳孔が開いて目を痛めることがあるそうなので、要注意です。
後、日差し対策という意味では日焼け止めも忘れてはいけませんね。
ざっと主な物を触れましたが、細かいことを言えばもう少しランニングアイテムはありますし、山を走るときは熊避けの鈴や怪我したときのファストエイドキットなど特殊な条件では星泉ものもあります。
とは言え、普通に街中を走るなら、このくらいかと思います。
そして、それぞれについて軽く触れましたが掘り下げれば書くことは山ほどあります。
また、持っているがアイテムのレビューがてら書いてみたいと思います。
ランニングを始める人たちとともに
新型コロナウイルス感染症の拡大で様々な施設が営業停止となり、人々の多くが散歩や公園に向かっています。
緊急事態宣言が解除とはなっても、感染の不安がある中では従前と同じように買い物や娯楽へ人々が繰り出すということは考え難い状況でもあります。
そのような中で感染リスクが低い娯楽?としてランニングや自転車が好まれているように感じます。
残念ながら具体的にランナーが増加しているというデータはありませんが、実際にランニングをしていても体感します。
そのようなランニング人口が増えるということは、基本的には今までマラソンを走ってきた人にとっても良いことだと思います。
ざっくり思いつくままに上げると
・ ランナーに対する社会的認知が高まる
・ シューズなどグッズの市場が拡大して商品数や店舗数が増える
・ ランニングの環境が整備される
・ 大会が継続され、あるいは新設される
・ 雑誌やネットの記事など情報量も充実する
などなどです。
また、周囲にもランナーが増えるので仲間が増えますし、初心者ランナーからすれば経験者は尊敬される立場になります。
将来的には新規参入ランナーがタイムでも、エントリー合戦でもライバルとなる可能性はあると思いますが、まずはランを始める人が増えていることを歓迎するとともに、継続していく人がたくさん出てくることを希望します。
それからランニングを続けていくには、やはり大会という目標が必要です。
早い時期に正常に大会が開催されるようになることを切に願っています。
サブスリーのためのフォーム(ピッチ走法とストライド走法)
少し前、ランニングフォームと言って真っ先に話題になったのはピッチ走法とストライド走法ではないだろうか。
簡単に説明すると
・ピッチ走法 足のピッチ(回転)を速めて走る方法
・ストライド走法 歩幅を広めて走る方法
となっています。
ピッチ走法の典型は高橋尚子、ストライド走法の典型は野口みずきと言われていて、特に野口みずきは実際に見たことがありますが、すごくダイナミックに見えます。
それぞれの利点ですがピッチ走法は
・ 歩幅を小さくできるので、筋力が少なくても取り入れられるし、着地衝撃が少ないので足への負担が少ない
・ 歩幅が狭いのでペースアップにはピッチを上げていくが、限界がある
ということになりストライド走法は、その逆になります。
しかし、ピッチ走法とストライド走法というのはピッチが何回であればピッチ走法で、ストライドが何センチからであればストライド走法であるのかということは、一概に言うことは難しいように感じています。
まして、1km4分ペースの場合、ピッチはいくつが適切だとか、ストライドが何センチがいいとかいうことは難しいと思います。
例えば筆者の場合、自己ベストだった2017年の静岡マラソンでは
ピッチは1分あたり192回
ストライドは126センチ
でした。
これが10kmの場合、同じく自己ベストで走った今年の小牧マラソンでは
ピッチは1分あたり195回
ストライドは137センチ
でした。
また、練習などでキロ5分を超えるペースで走るような場合であってもピッチは170台、ストライドが110センチを切るくらいまで落としています。
逆に、ラストの追い込みでキロ3分くらいで走ることもありますが、その時はピッチは190台ですが、ストライドは150センチ以上で大きく伸びています。
このように、ペースが変化するときは、ストライドの方が変化率は大きいものの、どちらか一方というわけではなくて、両方が変化しています。
つまり、(ここでのサンプルは自分だけですが)同じランナーであっても走るペースや状況によってピッチやストライドが変化するので、そもそも誰それはピッチ走法で走っているとか、この人はストライド走法が向いているとかも単純に決めつけるというのは難しいのではないかと思います。
また、今は道具さえあれば素人でもある程度、自分の数字を知ることができるようになってきています。
ですから、その数値をきちんと把握した上で、どのような状況ではどうなるのか、あるいは自分の限界値はどのくらいで、そこから見た余裕度はどのくらいなのか、そういうことは考えて適正な数字を見つけていく作業が必要なのだと思います。
ただ、色々と突き詰めていくとこの話題はもっともっと深い部分があるので、いずれかの機会にまた話したいと思います。
サブスリーのためのフォーム(着地)
サブスリーを少ない練習だけで達成しようと思えば、ランニングエコノミーを良くしなければなりません。
筋力、スタミナを効率よくつける練習をしても、その能力を効率よく発揮しなければ、後半に疲労してしまいます。
ランニングエコノミーを向上させて、少ない練習でもゴールまで駆け抜けることができるようになれば、ぐっとサブスリーも近づきます。
そのランニングエコノミーの中でも、話題として取り上げられやすいのはフォームだと思います。
無論、フォームにも姿勢、腕振り、腰の使い方色々な要素があるのですが、近年注目されているのは着地でしょう。
少し前にミッドフット走法がドラマ陸王で話題になりましたが、足の運び方は大きく分けるとつま先で着地するフォアフット、土踏まず当たりで着地するミッドフット、かかとで着地するヒールストライクがあります。
日本では、以前はかかとで着地をして、つま先でけるヒールストライクが良いとされてきました。
自分も子供のころは着地はかかとから、けりはつま先でと常識のように言われていました。
しかし、最近ではミッドフットやフォアフットが良いとされるようになってきており、例えば福士加代子選手はヒールストライクから、ミッドフットにフォームを変えたと言われているそうです。
そのように変化してきたのは端的に言えば徐々に走りの理論が進歩してきたということだと思います。
特に、トップレベルであれば少しでも良い記録を出すために様々なものが研究されています。
その中でミッドフットやフォアフットの方が記録が出るということが分かってきたということであり、特に男子選手では高速化が進む中でスピードが出やすいフォアフットの選手が増えてきたということかと思います。
しかし、トップレベルではなくサブスリーを目指すということで言えば、絶対にこれでないとだめというものではないと思います。
むしろ、自分の体力やトレーニングに合った方法であれば良いのではないでしょうか。
それよりも体幹がぶれないとか、体をそらないとか、腕と足を連動させるとか注意すべき点はほかに多くあり、話題になっているからと足運びばかり気にしているのは本末転倒だと考えます。
ですから基本的なフォームが身についているならばミッドフットでも、ヒールストライクでも良いと思います。
ただし、自分の場合は次の2つの点に注意しています。
1つは効率的に走るためにはなるべく着地でブレーキをかけないということ。
一般的にヒールストライクだとかかとから着地するときにスピードを殺してしまうと言われています。
これはかかとから着地することそのものよりも、体より前の方で着地してしまうので足と地面に角度がついてしまうからだと思いますが、その時に足の運びが遅いと地面をとらえたときに抵抗になりスピードを殺してしまいます。
ですから、足運びの際にはなるべく着地は前に振った足を戻して、足元に近いところで着地するようにしています。
そうすると足裏と地面の相対速度がゼロに近づくので接地をするときは、足を置くだけで、加速も減速もしない状態に近づいていきます。
そうすると着地するときに足の着く場所はかかとより土踏まずやつま先にに近づいてきますが、意識的にやっているというよりは結果的にミッドフットになっているという状態です。
そうすることでけり足で生み出したエネルギーをロスすることなく、次のけりにつなげていくことが出来ます。
それから、もう1つの注意している点は足の痛みです。
一般的にヒールストライクは膝、ミッドフットやフォアフットはふくらはぎやアキレス腱に負担がかかると言われています。
また、ミッドフットやフォアフットはふくらはぎに負担が大きいのでレース後半に痙攣するような場合は、見直しが必要でしょうし、逆にふくらはぎは余裕があるけど大腿部が疲れるというなら、もう少しふくらはぎを使えるようにしてもいいかもしれません。
もちろん、足運び以外に原因があるかもしれないので、一概にこれが全部ではありませんので、まずはしっかりとしたフォームを身に着けること。
そのうえで、痛みが出ている場合の対処法としてフォームの見直しというのは考えていいのかな、と思います。
実際に、自分の場合はランニングを始めたころは膝が痛くなることが多くなったのですが、フォームがミッドフットに近くなってからはあまり痛みが出ることは少なくなりました。
しかし、フォームに関しては着地だけではなく全体で考える必要があると思います。
世間的に注目されるのは、今はミッドフットなので初回で取り上げましたが、それよりもまずは体幹を中心としてしっかりした走りができるようになることが大切だと思います。