サブスリーのトレーニング方法、その2(ビルドアップ走)

月間200kmでサブスリーを達成する、ということでブログを書いていますが、月間走行距離が200kmしか走れないということは練習時間は短いということです。

そのため練習をする場合にも十分に時間が取れないので、その時間の中で最大限の練習効果を発揮するためには、走る中でウォーミングアップもしつつスピードとスタミナをつけていかないといけません。

その方法として取り入れているのがビルドアップ走です。

ビルドアップ走というのは、前半はペースを抑えて、徐々にペースを上げていくという練習方法です。

どのくらいの距離をどのくらいのペースで上げていくのかは、目標とするペースや距離などによって異なるので、このくらいというのは一概には言えませんが前半、中盤、後半と分けて、タイムを上げていきます。

自分の場合には20kmくらいを練習で走ることが多いのですが

・序盤5kmまで  5分弱から4分30秒前後

・中盤10kmまで  4分15秒前後

・ラスト     4分前後

というくらいの設定で考えています。

練習時間が一回当たりでも、それほど長くはとれないのでビルドアップ走をやるときにもストレッチなどをしますが、アップのためにジョグなどはしません。もし、それができる時間があるなら距離を伸ばします。

ただ、ストレッチだけで十分には体が温まっていない状態でスタートしますから、最初からペースを上げていくことは出来ません。

この辺りは個人差もあるだろうと思いますが、自分の場合はウォーミングアップを兼ねて1km5分弱くらいのかなり余裕のあるペースから、徐々に上げていきます。

そうすると走るにしたがって体が温まってくるので、5kmくらいまでには4分30秒くらいになるようにピッチもストライドも、上げていきます。

5kmを過ぎると体がなり温まってきて8kmくらいになるとウォーミングアップを終えて、本格的に走り出せるな、というのが自分の感覚です。

ですから、5kmの時点では4分20秒台から、徐々にペースを上げていき8kmでは4分15秒を切るくらいが目安となります。

そして、10kmを過ぎるとかなり体も温まってきますので、そこからは自分の体力を踏まえて、出せるペースで走ります。

ある程度は仕上がってきている時期であれば1km4分前後が10km以降は目安になります。

そして、ラスト1kmはそこからさらに上げて3分40秒くらいで走れると、うまくできたな、と感じます。

もちろん、夏場などで練習量が落ちている時期は、そんなには走れませんので後半のペースが4分10秒台だったり、温かい分ウォーミングアップの距離を短くして、全体の距離も少なめにしたりはしていますが、考え方は同じです。

逆に、もっと距離を伸ばして走るような場合であれば10km以降のペースを少し遅くするものの、やはり同様のペース配分で走ることが多いです。

 

さて、このビルドアップ走の狙いは、スタミナとスピードの両方を一気に強化しようということでやっています。

スタミナを伸ばすためには、ある程度の距離を走ることが基本になりますが、フルマラソンの練習ということであれば20kmくらいは必要なのかな、というのが自分の今までの経験則で感じています。

一方で、スピードに関してはフルマラソンで4分15秒ペースで走ろうと思った場合には、このペースで余裕を持てるくらいの走力を身に着けるためには、1km4分くらいで走る練習も必要だと思います。

しかし、1km4分で20km走るとなると、しっかりと準備をしてから練習に入っても何とかできるかな、というくらいでサブスリーを目指すレベルの市民ランナーの練習としては難しいと思います。

そこで、距離も稼ぎつつある程度、スピードも鍛えられるということで、このような練習がいいのかな、と思って今に至っています。

また、だんだんとペースを上げて、さらにラスト1kmでペースを上げる練習も取り入れやすいのですが、この最後の1kmでペースを上げることでスピード練習を強化するのに加えて、苦しいところでペースアップすることで精神的にも鍛えられるのではないかな、と思っています。

このラストのペースアップは、残り1kmからやるのですが、調子が良い時は1km以上走れるので、その場合には21.5kmや22kmを走って、ラストの負荷を大きくするということは時々やっています。

それから、この練習のもう一つの良いところは、そこそこに強度の高いトレーニングだと思うのですが、体調などに応じて後半のペースや距離を微調整して負荷を臨機応変に変更できるということです。

しかも、走りだして前半の体の重さや軽さなど体と対話しながら、その時の感覚で行けると思えばペースを少し早めにしたり、苦しい時はペースを落としたり、距離を短くすることで後々のダメージがそれほど残らないように調整できるということだと思います。

もっとも、この調整ができるというのは、走っていて今日は何となく気分が乗らないな、という場合でも自分に言い訳をして調整できてしまうので、その点についてはいかに自分を律することができるのか、ということなのかとは思います。