サブスリーのためのフォーム(ピッチ走法とストライド走法)

少し前、ランニングフォームと言って真っ先に話題になったのはピッチ走法とストライド走法ではないだろうか。

簡単に説明すると

・ピッチ走法 足のピッチ(回転)を速めて走る方法

ストライド走法 歩幅を広めて走る方法

となっています。

ピッチ走法の典型は高橋尚子ストライド走法の典型は野口みずきと言われていて、特に野口みずきは実際に見たことがありますが、すごくダイナミックに見えます。

それぞれの利点ですがピッチ走法は

・ 歩幅を小さくできるので、筋力が少なくても取り入れられるし、着地衝撃が少ないので足への負担が少ない

・ 歩幅が狭いのでペースアップにはピッチを上げていくが、限界がある

ということになりストライド走法は、その逆になります。

しかし、ピッチ走法とストライド走法というのはピッチが何回であればピッチ走法で、ストライドが何センチからであればストライド走法であるのかということは、一概に言うことは難しいように感じています。

まして、1km4分ペースの場合、ピッチはいくつが適切だとか、ストライドが何センチがいいとかいうことは難しいと思います。

例えば筆者の場合、自己ベストだった2017年の静岡マラソンでは

ピッチは1分あたり192回

ストライドは126センチ

でした。

これが10kmの場合、同じく自己ベストで走った今年の小牧マラソンでは

ピッチは1分あたり195回

ストライドは137センチ

でした。

また、練習などでキロ5分を超えるペースで走るような場合であってもピッチは170台、ストライドが110センチを切るくらいまで落としています。

逆に、ラストの追い込みでキロ3分くらいで走ることもありますが、その時はピッチは190台ですが、ストライドは150センチ以上で大きく伸びています。

このように、ペースが変化するときは、ストライドの方が変化率は大きいものの、どちらか一方というわけではなくて、両方が変化しています。

つまり、(ここでのサンプルは自分だけですが)同じランナーであっても走るペースや状況によってピッチやストライドが変化するので、そもそも誰それはピッチ走法で走っているとか、この人はストライド走法が向いているとかも単純に決めつけるというのは難しいのではないかと思います。

また、今は道具さえあれば素人でもある程度、自分の数字を知ることができるようになってきています。

ですから、その数値をきちんと把握した上で、どのような状況ではどうなるのか、あるいは自分の限界値はどのくらいで、そこから見た余裕度はどのくらいなのか、そういうことは考えて適正な数字を見つけていく作業が必要なのだと思います。

 

ただ、色々と突き詰めていくとこの話題はもっともっと深い部分があるので、いずれかの機会にまた話したいと思います。