サブスリーのトレーニング方法、その5(ポイント練習とジョグ)
サブスリーへ向けてのトレーニング方法についてポイント練習となるトレーニングをいくつか書いてきましたが、ここまでに書いたような強度の高いトレーニングが毎日できるわけではありません。
トップ選手の場合、週に2日か、3日くらい強度の高い練習をして、残りはジョグという選手が多いと思います。
しかし、市民ランナーでは週7で練習はできないので週1か、週2の強度の高い練習と週2くらいのジョグということになるだろうと思います。
このジョグをどのようなペース、距離で取り入れるかは答えがないので難しいです。
ランニングの本やネットの記事を見ても「つなぎ練習」「疲労抜きジョグ」などとして紹介されていますが、距離やペースについての説明は様々で、これが良いというのはなかなかありません。
自分の場合には、週末に強度の高いトレーニングをして平日はジョグということが多くなりますが、距離やペースはその日の体調によって変えていますので、やはりこれという数字を示すことはできません。
ただ、疲労が溜まっているときはフルマラソンのペースから1分ほど落としたペースで5kmから10km弱走ります。
一方でつなぎの場合にはフルマラソンのペースから30秒ほど落としたペースで10kmから15kmほど走ります。
このようにジョグについては何とも難しいのですが、注意することはペースを落とすからと言っても、あまりに落としすぎることがないようにするということです。
これはフォームの話ともつながってくるのですが、ランニングは効率よくエネルギーを使って走ることがポイントなのですが、そのためにはダメージが少なく、自分に適したスピードで走れるフォームを維持することが必要です。
ですから、練習からしっかりしたフォームで走ることが必要なのですが、あまりに遅いペースで走ると適したフォームで走ることが難しくなってきます。
ランニングのペースを落とす場合にはラップもスプリットも落としていくことになります。
しかし、歩幅が小さくなると足のふり幅や手の振り方も小さくなるため、どうしても動き全体が小さくなります。
一方で歩幅を維持しても、足を運ぶピッチが遅くなれば接地時間が長くなるなど、やはり本来の走りとは異なってきます。
練習時間が十分に確保できて、走りの動きづくりなどもしっかりできるのであれば、さほど問題にはならないでしょうが、市民ランナーで限られた時間で効率よく練習をしようという場合には、ジョグであってもしっかりとレースペースを意識したフォームで走って、疲労を抜いたり、スタミナをつけたりしていく必要があります。
そして、そこそこに遅いペースで余裕があるからこそ、腕の振りや足の運び、腰の使い方など様々な体の動きを意識していくことも必要ではないかと思います。
月間200kmということだと週末を中心としたポイント練習とジョグと100kmずつで半々くらいになるのかな、と思いますがジョグだからと言って短い距離で効率よくトレーニングするためには、疲労抜きやつなぎというだけではなく、むしろフォームを固めたり自分の体調をしっかりとつかむため、ポイント練習と同等に大事だととらえて無駄にしないことが必要だと思います。
サブスリーのトレーニング方法、その4(ヤッソ800)
マラソン練習を始めてジョグ、ペース走、ビルドアップ走などをやって、次の段階で取り組むトレーニングとして多いのがインターバルトレーニングではないかと思います。
インターバルトレーニングと言っても様々な種類がありますが、共通して言えるのはある程度の短い距離をペースを上げて走るのでスピード練習になる上、心肺機能にも負荷を与えるので最大酸素摂取量の向上が見込めるトレーニングとなることだと思います。
そんな数多くあるインターバルトレーニングの中で自分が実際に取り入れているのが、ヤッソ800と呼ばれる方法です。
このトレーニングではラン800m、レスト400mをフルマラソンのタイムから換算して、目標3時間30分なら、ラン・レストをそれぞれ3分30秒で走ります。
目標がサブ3であれば、ラン3分、レスト3分の繰り返しということになります。
ただ、レストと言っても400mを3分ということは分速133mなので、普通に歩くよりも倍くらいのペースになるので、ウォークとジョグの組み合わせくらいです。
このトレーニングの良いところは、サブ3を目標としている場合には800mのランと400mのレストがともに3分ということで切りが良い数字で非常に分かりやすいです。
400mトラックなどで練習できる場合には問題ないのですが、練習環境が恵まれていない場合には半端なタイムでのインターバル走というのは計算しているだけでも結構大変で、そういう意味ではサブ3を狙う場合には切りの良いタイムなので、計算が簡単というのはあります。
また、ヤッソ800では最大酸素摂取量が向上するのに加えて、自分の場合は10本目の800mを2分40秒、1km換算では3分30秒程度で走ることでスピードのトレーニングにもなるのではないかと思っています。
さらに、800m3分ペースの場合、レストも含めて10本でちょうど1時間になるので時間計算もしやすいということもあります。
ただし、これがフルのタイムが2時間55分を目標に、と考えると走った距離とタイムの計算が切りの良い数字ではないので、計算が面倒にはなってきます。
800mラン+400mレストが1本ずつ終わると5分50秒
さらに5本目が終わった段階では、29分10秒。
10本すべて終わると58分40秒。
走りながらタイムを常に意識する練習になりがちです。
とは言え、そこそこに数字が得意ならば計算はできると思いますし、苦手であってもどこかに書いておけば問題ないでしょう。
また、設定タイムで走れたかどうかで自分の現在の実力を測るバロメーターにもなります。
もちろん、ラン・レストそれぞれ3分で10本のインターバルを走れたから、必ずサブ3を走れるかと言えばそういうことではないですが、可能性は十分にありということになります。
自分の経験からすると1本あたり2分55秒のペースでも、少し余裕を持って走れたならサブ3は可能性が高いのかな、と思っています。
サブスリーのトレーニング方法、その3(ガチユル走)
サブスリーを目指すための練習方法として一昨年当たりから取り入れている練習法がガチユル走です。
これは筑波大学鍋倉教授が提唱している練習方法でガチは1kmの全力走、ユルは少しゆっくり目のペースで走るものです。
具体的には
ウォーミングアップ 1km
全力走(ガチ) 1km
レスト(休憩) 3分
全力走(ガチ) 1km
緩めのラン(ユル) 7km
の合計10kmの練習です。
ガチ2本の間は3分ほど休憩はありますが、10kmで終わるので練習時間としては短めと言えると思います。
しかし、短時間ながら強度が高く、全力走をやるのでスピード練習にもなる上に、この練習自体はスタミナ練習になるので、非常に効率的な練習です。
タイム設定は、ガチのタイムはフルマラソンの1km当たり想定タイムからマイナス1分。ユルの方はプラス1分という設定として紹介されているのですが、これはサブフォーくらいまでのタイムならいいのですが、それ以上のタイムだとちょっと応用が必要です。
フルマラソンをサブスリーの場合、1km4分16秒なので、そのまま当てはめると
ガチ 3分16秒
ユル 5分16秒
となってしまうからです。
初回で触れたダニエルズのランニングフォーミュラではフルマラソンをサブスリーで走ろうとすれば、1kmのレースタイムは3分15秒なのですが、これはレースに向けて準備をして走った場合のタイムですから、練習で走る目標タイムとしては早すぎます。
また、逆にユルの方については1km5分15秒となると遅すぎてしまい、トレーニングにならないか、効果があまりないと思います。
ですから、自分の場合はアレンジを加えていて、まず距離については
ウォーミングアップ 2km
ガチ(キロ3分25秒)1km×2本
ユル(キロ4分40秒)7km以上(後半はビルドアップ)
としています。
まず、ウォーミングアップですが1kmというのは短すぎるので距離を伸ばします。
もちろん、ストレッチやアップジョグなど入念にやってスタートすれば1kmでも足りるのでしょうけれど、それでは時間がかかってしまいます。
ですから、ウォーミングアップの距離を伸ばして、その中で動きづくりや短距離ダッシュを入れて体を温めていきます。
だいたい、途中で休憩を入れながら2kmを12,3分で走ることが多いです。
次の1kmはガチ走で3分20~30秒ペース。
これはダニエルズのランニングフォーミュラでの練習での1km当たりの最速タイムが3分26秒とされているところからも整合します。
この時は、全力走という設定で走りますが、本当に全力を出し切って走ってしまうと次の練習ができないので実際の感覚として92~3%くらいで走ります。
そうすると体調や天候によりますが、サブスリーが達成できるだけの走力が十分にあれば設定したくらいのタイムにおさまると思います。
1本目を走り終えたら3分休憩して2本目。
休憩は完全休憩なので、走り終えたら30秒ほど歩いたら後は座ったりストレッチをしたりして呼吸を整えます。
2本目は1本目より疲労はあるので、イメージとしては少しペースを上げて全力の95%くらいの感覚で走ると大体、1本目と同じくらいのタイムになるかな、というのが自分のいめーずです。
2本目の後はレストはないので、走り終えたら一旦、時計は止めるものの汗を拭いて体勢を整えたらユル走をスタートします。
休憩、とはいえないくらいで、だいたい10~20秒前後くらいだと思います。
ユル走は最初はガチ走を終えたばかりで苦しいですが、かなり早いペースで走った後なのでペース感覚がつかみにくく、意外に速く走ってしまいがちです。
が、当然あまり飛ばしすぎてはもたないので、そこそこに抑えて4分40秒を目安に走ります。
そして、徐々に呼吸が落ち着いてペースもつかめてくるだろうと思います。
すると、4分40秒くらいであれば徐々にペースに余裕が出てくると思います。
そこで徐々にペースアップしていきます。
どのくらいまでタイムを上げるのかは、ユルを何km走るのかによりますが、基本的にはペースは落とすことがないように走ります。
最短のユル7kmであれば、4分40秒台で入って3kmくらいは、その前後で走っていくものの呼吸が落ち着いてくれば徐々にペースを上げていきます。
距離が短いので目安としては4kmから1km毎に5秒ずつくらい上げていくくらいのつもりで走りますが、余裕があればもう少し上げていきます。
一方、スタミナをつけるためや時間的に余裕があってユルを長い距離走る場合には、呼吸が整うまでは4分40秒くらいで走り、その後も4分30秒台でペースを刻んでいくようにして走ります。
この時、徐々にペースは上げるもののオーバーペースには注意します。
20kmのビルドアップ走の場合には、最後は1km4分切るくらいまでペースアップしますが、前半で1km×2本の全力走をしているので、後半にはどうしても影響が出てきます。
しかし、前半の全力走のおかげで体は温まっているので意外と中盤はペースを上げて走れたりしますが、それでは最後まで持たないと思います。
ですから、ペースを上げれる感覚があっても、そこを抑えてイーブンで走り、残りが短くなったところでペースアップをします。
こうして短いと1時間以内、長くても1時間半くらいで終わる練習ですが、スピードとスタミナと両方に効果のある練習として重宝しています。
ただ、走り終わった後のダメージは同じ距離のペース走やビルドアップ走に比べると多いので、休養を含めた練習計画の中でうまく組み込んでいくことが必要な練習なのかなと思います。
サブスリーのトレーニング方法、その2(ビルドアップ走)
月間200kmでサブスリーを達成する、ということでブログを書いていますが、月間走行距離が200kmしか走れないということは練習時間は短いということです。
そのため練習をする場合にも十分に時間が取れないので、その時間の中で最大限の練習効果を発揮するためには、走る中でウォーミングアップもしつつスピードとスタミナをつけていかないといけません。
その方法として取り入れているのがビルドアップ走です。
ビルドアップ走というのは、前半はペースを抑えて、徐々にペースを上げていくという練習方法です。
どのくらいの距離をどのくらいのペースで上げていくのかは、目標とするペースや距離などによって異なるので、このくらいというのは一概には言えませんが前半、中盤、後半と分けて、タイムを上げていきます。
自分の場合には20kmくらいを練習で走ることが多いのですが
・序盤5kmまで 5分弱から4分30秒前後
・中盤10kmまで 4分15秒前後
・ラスト 4分前後
というくらいの設定で考えています。
練習時間が一回当たりでも、それほど長くはとれないのでビルドアップ走をやるときにもストレッチなどをしますが、アップのためにジョグなどはしません。もし、それができる時間があるなら距離を伸ばします。
ただ、ストレッチだけで十分には体が温まっていない状態でスタートしますから、最初からペースを上げていくことは出来ません。
この辺りは個人差もあるだろうと思いますが、自分の場合はウォーミングアップを兼ねて1km5分弱くらいのかなり余裕のあるペースから、徐々に上げていきます。
そうすると走るにしたがって体が温まってくるので、5kmくらいまでには4分30秒くらいになるようにピッチもストライドも、上げていきます。
5kmを過ぎると体がなり温まってきて8kmくらいになるとウォーミングアップを終えて、本格的に走り出せるな、というのが自分の感覚です。
ですから、5kmの時点では4分20秒台から、徐々にペースを上げていき8kmでは4分15秒を切るくらいが目安となります。
そして、10kmを過ぎるとかなり体も温まってきますので、そこからは自分の体力を踏まえて、出せるペースで走ります。
ある程度は仕上がってきている時期であれば1km4分前後が10km以降は目安になります。
そして、ラスト1kmはそこからさらに上げて3分40秒くらいで走れると、うまくできたな、と感じます。
もちろん、夏場などで練習量が落ちている時期は、そんなには走れませんので後半のペースが4分10秒台だったり、温かい分ウォーミングアップの距離を短くして、全体の距離も少なめにしたりはしていますが、考え方は同じです。
逆に、もっと距離を伸ばして走るような場合であれば10km以降のペースを少し遅くするものの、やはり同様のペース配分で走ることが多いです。
さて、このビルドアップ走の狙いは、スタミナとスピードの両方を一気に強化しようということでやっています。
スタミナを伸ばすためには、ある程度の距離を走ることが基本になりますが、フルマラソンの練習ということであれば20kmくらいは必要なのかな、というのが自分の今までの経験則で感じています。
一方で、スピードに関してはフルマラソンで4分15秒ペースで走ろうと思った場合には、このペースで余裕を持てるくらいの走力を身に着けるためには、1km4分くらいで走る練習も必要だと思います。
しかし、1km4分で20km走るとなると、しっかりと準備をしてから練習に入っても何とかできるかな、というくらいでサブスリーを目指すレベルの市民ランナーの練習としては難しいと思います。
そこで、距離も稼ぎつつある程度、スピードも鍛えられるということで、このような練習がいいのかな、と思って今に至っています。
また、だんだんとペースを上げて、さらにラスト1kmでペースを上げる練習も取り入れやすいのですが、この最後の1kmでペースを上げることでスピード練習を強化するのに加えて、苦しいところでペースアップすることで精神的にも鍛えられるのではないかな、と思っています。
このラストのペースアップは、残り1kmからやるのですが、調子が良い時は1km以上走れるので、その場合には21.5kmや22kmを走って、ラストの負荷を大きくするということは時々やっています。
それから、この練習のもう一つの良いところは、そこそこに強度の高いトレーニングだと思うのですが、体調などに応じて後半のペースや距離を微調整して負荷を臨機応変に変更できるということです。
しかも、走りだして前半の体の重さや軽さなど体と対話しながら、その時の感覚で行けると思えばペースを少し早めにしたり、苦しい時はペースを落としたり、距離を短くすることで後々のダメージがそれほど残らないように調整できるということだと思います。
もっとも、この調整ができるというのは、走っていて今日は何となく気分が乗らないな、という場合でも自分に言い訳をして調整できてしまうので、その点についてはいかに自分を律することができるのか、ということなのかとは思います。
サブスリーのトレーニング方法、その1
マラソンの練習方法、と言っても様々にあります。
走ることはもちろん、筋トレやストレッチ、あるいは瞑想などの精神鍛錬なども練習と言っていいと思います。
それぞれが大事なトレーニングですし、好タイムを出すためには走るだけではダメだとは思います・・・が、とは言っても、やはり練習のメインは走ることでしょう。
このブログは「月間200kmでもサブスリー」ですが、月間200kmということは練習時間が十分に確保できないような人がサブスリーを目指す、ということですので筋トレなどもじっくりは出来ないわけで、練習は走ることの比率がダントツに高くなります。
もちろん、様々なトレーニングをバランス良く織り交ぜていける方が良いのは分かっていますが、市民ランナーが限られた練習時間の中で効果を最大にすることを考えると、どうしても走ることが中心になると思います。
もちろん、ひざが痛いとか、腰が痛いとか故障を抱えているような場合には、それを取り除くことが必要だと思いますが、そうでない限りは練習時間をなるべく走ることに当てるのが一番でしょう。
そういうわけで、ストレッチや筋トレなどについてや練習時間についての考え方などは別の機会に書くとして、まずは走るという最も基本的な練習をどのようにしているのかについて、ここから何回かに分けて書きたいと思います。
もちろん、走ると言っても練習方法は様々にあります。
一番ポピュラーなのはペース走なんだろうと思います。
これは自分の実力に合った一定のペースで最初から最後まで走るという練習で、普通ランニングというとこれをイメージするのかな、と思いますが自分はここ数年やったことはほとんどありません。
理由は色々とありますが、一番の理由はペース走よりもビルドアップ走を中心として練習していると必要性を感じないからです。
これは練習時間を短くするためという理由もあってなのですが、ともあれ練習の中心はビルドアップ走になります。
そして、そのほかに
・ ガチユル走
・ ジョグ
・ 30キロ走
などを取り入れています。
普段のトレーニングの中で、どれをいつ、どのくらいの強度でやるかについては時期や体調などで異なりますが、様々な練習の中で中心はビルドアップ走です。
そのほかの練習も含めて、それぞれがどんな練習で、具体的なタイム設定などをどのようにしているかについては次回以降に書きますが、走る前には常に距離とタイムは設定してから走ります。
そして、そのタイム設定で走るためにはどういうペースで行けばいいのかという概ねのペース配分と日によってはフォームなど、その日に設定したテーマを持って練習をスタートします。
そして、走りながら感じるその日の体調を踏まえて、予定よりも余裕がある場合にはタイムを上げて走ったり、距離を長くしたりします。
逆に思ったよりも苦しい場合には本番で苦しくなったことを想定して、腕の振りや足の運び、呼吸法などを工夫しながら悪いなりにどのようにタイムの落ちを少なくまとめていくのかを考えて走っています。
とにかく、少ない距離で効率よく練習をするには、一回ずつの練習の効率を高めていくことが欠かせません。
そして、思ったようにいかないときにも、それを無駄にしないための工夫がなくては短い距離で最大の効果は発揮できないのだろうと思います。
それでは、次回以降にそれぞれの練習の具体的なタイム設定や考え方を書いていきたいと思います。
自分の実力を知る
サブスリーに限った話ではないと思うが、マラソンを走るためにはやはり自分の走力がどのくらいであるのかをきちんと理解することは重要だろう。
本番で実力以上のペースで走れば後半の失速は免れないし、実力未満のペースで走るのはもったいないこと、この上ない。
自分自身はフルマラソンを走る前の予想タイムから10分以上外したことはないが、それは普段の練習から自分がどの程度の走力であるのかを理解しているからではないかと思う。
具体的には、30キロ走にしろ、インターバルトレーニングにしろ、だいたいゴールタイムがこのくらいであれば、このくらいの練習ができるはず、というものがあるので、それがきちんとこなすことが出来ているのかどうか、ということをきちんと管理することで自分の実力を知ることができる。
サブスリーを目指すのであれば、30キロ走のタイムは2時間20分は切りたいところであるし、インターバルトレーニングだとヤッソ800というトレーニングの場合には、800mを3分、レストを400m3分を10本繰り返せると、だいたいフルマラソンで3時間を切れる走力ということになる。
そのほかにも自分の場合には練習でハーフマラソンの距離を走って1時間30分を余裕で切れるくらいの走力がないと、サブスリーは厳しいと感じているが、これはコースの特性やウォーミングアップの仕方によっても違うと思われるので、全ての人に当てはまるわけではないが、自分なりの基準ということで考えている。
そして、これらの距離やタイムの管理ということでは実業団やクラブチーム、部活などで走っている人はある程度、管理されている環境化であるのでいいのかもしれないが、市民ランナーが個人で練習している場合には距離やタイムを計測してくれるランニングウォッチは早くなるうえでとても大切だと思う。
使い方は、人それぞれあるだろうと思うが自分の場合は1km毎にラップタイムを自動計測するように設定しているので、練習中も常にラップを意識して、そこからその日のトレーニングで想定しているタイムに届くのかどうかを練習中に考えながら走っている。
また、結果として想定しているタイムに届かなかった場合には、何が原因でそのタイムに届かなかったのかも、走り終わったときに考えている。
疲労や暑さなどのやむを得ない理由なのか、自分の走法やペース配分などの頭で何とかなるところなのか、実力不足ということなのか、それぞれの原因によって今後の対策も違ってくるわけでそういうところを考えながら練習することで、一回の効率を上げていかないと月間200kmでのサブスリーはおぼつかないのかな、と思っている。
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サブスリーを走るための走力とは
サブスリーを目指すためには、どのくらいで走らなければならないのかということをまずは考えなくてはなりません。
良くフルマラソンで5時間、6時間で完走を目指す場合にはスタートの遅れや途中でのトイレ休憩、給水でのロスなどを考慮する必要があるので、走力としては5時間切りを目指すなら4時間45分くらいで走れるように、という風に考えたりもするようです。
しかし、一般的にはサブスリーを目指すのであればスタートはかなり前になるので、スタートのロスはせいぜい30秒くらい。
途中でトイレによることはないとは言えないが、できればそれはなしで行きたいし、給水に関してもサブスリーくらいのタイムであれば渋滞することもないので、とり方を工夫してロスタイムは可能な限り抑えたいところです。
ですから、純粋に走るタイムが2時間59分であればロスタイム込みでも、グロスタイムでもサブスリーは狙えるというのが自分の考えです。
この2時間59分というのは1km辺りのペースで言えば1km4分15秒となります。
このペースをどう感じるのかは、人によって異なるだろうと思います。
ある程度、スピードがあるならば十分に出せるスピードだけれども、フルマラソンほどの距離だと続かないという人もいるでしょうし、スタミナはあるけれどもそんなペースでは走るのはきついという人もいるだろうと思います。
もちろん、サブスリーで走れる人であれば4分15秒は1kmくらい走るのであれば、そんなにきついペースではないと思う。
また、フルマラソンで2時間59分で走るペースがほかの距離であれば、どのくらいのタイムになるかというとダニエルズのランニングフォーミュラ(いずれ詳しくは、どこかで触れたいと思います)の中で使われている指標と使うと
ハーフマラソン 1時間25分47秒
10km 38分46秒
1500m 5分03秒
といったくらいのタイムで、走れないとサブスリーは厳しいということになる。
もちろん、このタイムで走れたからサブスリーで行けるかと言えば、短い距離でタイムを達成したとしてもフルを走るきるためのスタミナが必要であるし、本番が理想的な気候ならばいいが、気温が高かったり、風が強かったりする可能性があるので、ある程度は余裕をもって走れないとサブスリーはおぼつかないだろうと思います。
実際、ハーフマラソン1時間24分21秒のセカンドベストを出した年はダニエルズの計算で行けばサブスリー達成できるはずですが、その後のフルは3時間4分台という結果でした。
自分の場合は月間走行距離が200kmと短いのでスタミナが不十分でスピードに余裕があるタイムでないとサブスリーは難しいようです。
ですから、短い月間走行距離で確実にサブスリーを達成しようと思えば
ハーフ 1時間23分
10km 37分45秒
くらいが必要なのかなと思います。
当然、ある程度スピードを磨いていかなければならないですし、それでありながらもそこそこのスタミナが必要かと思います。
もちろん、月間で400kmなど長い距離を走れるのであれば、そこまでのスピードはいらないと思いますが、練習量が倍になってしまうので、効率的にということを考えれば半分の練習で、スピードを上げていく方が楽なのではないかな、と思います。
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